お金だけでは手に入らない3台のバイク
クレジット審査を通過した、そのさらに先にある所有の世界が存在する。頭金やローン、保険料の高さが問題なのではない。必要なのは「手に入れる資格」だ。こうしたマシンは販売されるのではなく、選ばれた人に割り当てられる。ブランドとの長い付き合い、適切な人物からの一本の電話、あるいはPatek Philippe Grand Complicationを待ち続けるほどの忍耐が求められる。このリストに並ぶバイクは、単に高価なだけではない。極めて入手困難なのだ。資金力と信頼、その両方を備えた真の愛好家だけが手にできる存在である。この3台は、現代の二輪エンジニアリングの頂点を象徴するモデルだ。荒々しく、機械的で、まったく合理的ではない。そして、それこそが最大の魅力なのである。
Confederate P51 Combat Fighter

エンジン: 132立方インチ(2,163cc)空冷56度Vツインエンジン。
性能: 最高出力145馬力、最大トルク160lb-ft(約2,000rpmから力強いトルクを発揮)。
重量・フレーム: 車重226.7kg(500ポンド)。エンジンと吸気システムを一体化した専用モノコックシャシーを採用。
最高速度: 160mph以上。
Confederate Motorsはバイクを作っているのではない。エンジンを備えた芸術作品を生み出しているのである。P51 Combat Fighter(FA13 Combat Bomberとしても知られる)は、航空宇宙工学とカスタムチョッパーの反骨精神が融合した手作りの傑作だ。シャシーは航空機グレードのアルミニウム無垢材を一塊から削り出して製作される。この工程では数百キログラムもの素材を使用し、完成するフレームはそのごく一部の重量しか残らない。効率的とは言えず、贅沢そのものだ。しかし、その仕上がりは圧倒的に美しい。
デザインは過激で、どこか終末世界を思わせる雰囲気を持つ。燃料タンクは低く配置され、大型Vツインエンジンは鼓動する心臓のようにむき出しとなり、すべての部品が執念ともいえる精度で削り出されている。これは通勤用のバイクではない。すでにスーパーカー用ガレージや別荘、プライベートジェットを所有し、その次に眺めて楽しむ一台を求めるコレクターのための存在である。
価格: 約15万ドル。しかし、この数字だけでは実態を語れない。ディーラーへ行って購入できるモデルではないからだ。Confederateは少量生産を基本とし、多くは顧客ごとの仕様に合わせて製作される。購入はレジではなく、対話から始まる。
Harley-Davidson CVO Road Glide RR

エンジン: 2,147cc Screamin’ Eagle Milwaukee-Eight 131 Vツイン、Akrapovič製チタンエキゾースト装備。
性能: 最高出力153馬力、最大トルク150lb-ft、専用のTrackおよびTrack Plusライディングモードを搭載。
重量・フレーム: 車重約775ポンド(約352kg)。カーボンファイバー製ボディとCNC加工アルミ製トレリススイングアームを採用。
最高速度: 推定140〜150mph。
Harley-Davidsonは、アメリカン・カルチャーの本質を常に理解してきたブランドだ。ノスタルジー、反骨精神、そして果てしないハイウェイへの憧れを売ってきた。しかしCVO Road Glide RRでは、それに現代的な高性能を融合させている。このモデルは、巨大なツーリングバイクがサーキットを驚異的なスピードで駆け抜ける「King of the Baggers」レースシリーズの技術を直接受け継いでいる。
CVOとは「Custom Vehicle Operations」の略であり、Harley-Davidsonが持てる技術のすべてを注ぎ込んだ証でもある。塗装は何層にも重ねられ、手作業による仕上げだけで数週間を要することも珍しくない。巨大なVツインエンジンは圧倒的なトルクを発揮するよう徹底的に改良され、ライダーをシートへ押し付けるような加速を生み出す。サスペンション、ブレーキ、シャシーには最高級コンポーネントが工場で組み込まれ、ワインディングロードでも市街地でも卓越した性能を発揮する。
価格は約11万ドル。しかし、ここでも金額は出発点に過ぎない。生産台数が極めて少ないため、多くのディーラーには年間1〜2台しか割り当てられない。購入するには、販売店から「この一台を任せるにふさわしい人物」と認められる必要がある。まさに限られた者だけに許される世界である。
Ducati Diavel V4 RS

エンジン: 1,103cc Desmosedici Stradale V4、水冷、デスモドロミック機構、STM製乾式クラッチ搭載。
性能: 最高出力182馬力、最大トルク89lb-ft、0〜100km/h加速2.5秒、専用Raceモード搭載。
重量・フレーム: 燃料を除く車重220kg。アルミ製モノコックフレームと広範囲に採用されたカーボンファイバー製ボディ。
最高速度: 推定249〜257km/h(155〜160mph)。
Ducatiは、「スポーツカーを設計するようにバイクを作ったらどうなるのか」という問いに対するイタリアからの答えであり続けてきた。Diavel V4 RSでは、その哲学が究極の形へと到達している。筋肉質で洗練されたスタイリングと、MotoGPの血統を受け継ぐV4エンジンが、このモデルの個性を際立たせている。
これは単なるバイクではない。一つのステートメントである。RSの名は、Ducatiのレーシングプログラム由来の装備を意味する。カーボンファイバーパネル、高性能Bremboブレーキ、トラクションコントロール、ウイリーコントロール、コーナリングABSなどを統合した高度な電子制御システムを搭載する。ライディングフィールはまさに中毒性がある。クルーザーのゆったりとしたライディングポジションを持ちながら、加速性能とハンドリングはスーパーバイクそのものだ。
価格は6万8,000〜7万ドル。このリストでは最も手が届きやすい存在である。しかし油断してはならない。Ducatiもまた、希少性の価値を熟知している。Diavel V4 RSは限られた台数しか生産されず、メーカー純正の高性能仕様を理解するコレクターたちから高い人気を集めている。
お金では買えない価値

この3台の合計価格は30万ドルを大きく超える。市場でも特別な領域に位置する存在だ。Confederateは芸術作品であり、Harley-Davidsonは技術の結晶、そしてDucatiはイタリアンエンジニアリングの交響曲と言える。
しかし、最も重要なのは別の点にある。これらはいずれも、誰でも購入できるバイクではない。所有したいのであれば、まずあなた自身が知られた存在でなければならない。メーカーから、このマシンの価値を本当に理解している人物だと認められる必要がある。そして購入できる経済力だけでなく、その価値を維持し続ける情熱も求められる。これは単なる買い物ではない。選ばれた者だけに許される「獲得」なのである。
そして、その一台を手にした者が得るものは、単なるバイクではない。世界で最も目の肥えた愛好家たちだけが所属を許される、特別なクラブへの招待状なのである。

